損害保険にはさまざまな種類があり、補償する範囲についても細かく定められています。保険を契約する際にはどの部分を保険でカバーしたいのか、契約した保険は事故が起きた場合にしっかりと支払われるのか等、充分に確認した上で契約する事が重要です。
第3回は保険を契約する際の注意点と、契約した後の注意点について説明していきます。
保険を契約する際の注意点
①保険の重要事項を確認しましょう
損害保険を契約する際には損害保険代理店または損害保険会社から、補償内容などが記載された「重要事項説明書」が渡されますので、内容を必ず確認しましょう。「重要事項説明書」には補償内容の他、保険用語の説明、特約の説明、申込書を記載する際の注意事項、又、クーリングオフ制度等* について等が記載されています。
*クーリングオフ制度
損害保険では一般的に契約の期間が1年を超える長期契約については、申込日から8日以内にハガキなど郵送で保険会社に申し出た場合、クーリング・オフにより申込みの撤回または契約の解除が可能です。
②申込みの際には、正しい情報を告知しましょう
損害保険会社から皆様に告知を求める重要な事項が、申込書や告知書に質問形式で記載されています。事実と異なる記載をしたり、補償内容が重なる別の保険に入っていること等について告知し忘れないようにしましょう。これを告知義務と言い、この義務に違反すると契約を解除されたり、保険金が支払われない場合もあります。
《告知事項の例》
■自動車保険
・契約する自動車の情報(用途・車種・登録番号等)
・前契約の等級・事故の情報
・他の自動車保険契約(重複保険契約)の情報
■火災保険
・契約する建物の構造・用法 建物の所在地
・他の火災保険契約(重複保険契約)の情報
■傷害保険
・被保険者(保険の補償を受ける人または保険の対象になる人)の職業・職務
・他の傷害保険契約(重複保険契約)の情報
③契約内容をしっかり確認しましょう
契約する前に今一度、契約する内容がご自身の目的やニーズにあった内容となっているかご確認しましょう。
④保険料の払い込みを忘れないようにしましょう
損害保険の契約はクレジットカード払いなど一部を除き、保険料が払い込まれていない場合には事故が発生しても保険金が支払われません。保険料の払い込みはくれぐれもお忘れのないように。
保険を契約した後の注意点
①契約内容に変更があった場合の連絡を忘れずに
契約内容に変更があった場合はご自身で損害代理店や損害保険会社に申し出る必要があります。これを通知義務と言います。契約条件の変更により、危険が増加したり、減少したりする場合は保険料が変更になりますので、追加保険料を支払って保険契約を継続させたり、逆に保険料の一部が返還されることもあります。
《主なケース》
■自動車保険
契約期間中に自動車を買い替えたり、お子様が新たに運転するようになった場合
■火災保険
契約している家屋の増改築を行ったり、引越しや持ち主の変更をした場合
■傷害保険
被保険者の職業・職務が変わった場合
※契約期間の途中で保険を解約した場合も、残りの契約期間に応じて保険料が返還されます。
②保険の満期日と継続の手続きを忘れずに
ほとんどの場合、保険会社は保険の満期日前に封書などで連絡していますが、うっかり満期を忘れて継続手続きを怠ることのないようにしてください。満期をすぎてしまうと事故がおきた場合も補償されませんのでくれぐれも注意しましょう。
