債券は銀行預金等よりも金利等が有利で魅力的な投資先なのですが、なにせ日本は過去に例がないほどの低金利時代、10年の国債金利で0.069(2017年1月27日現在)にしかなりません。

そこで、海外にも目を向けてみましょう!というのが、今回のテーマです。

外貨建て債券の魅力

金利は、各国の経済情勢やそれに合わせた中央銀行の金融政策によって決まります。日本の場合は日本銀行が「デフレ 脱却」を目指して超低金利政策(最近ではマイナス金利政策)をとっているため、非常に低い金利水準です。しかし、他の国に目を向けると、日本よりも高い金利水準の国々もたくさんあります。アメリカ・イギリスなどの先進国でも2%前後、ブラジルなど新興国は5%を超える金利水準のところもあり、日本に比べるととても魅力的です。

デフレ:「デフレーション」の略、物価が下がっていくこと。モノの値段を下げなければ売れない状態であるため、販売する側の企業収益は減り給料も下がるという、景気の悪い状態。

外貨建て債券の注意点 「為替」

外貨建て債券は、外貨で投資し、外貨で金利や償還金を受け取るというものです。日本人にとっては、もともと円貨の資産を持っていて、それを外貨に両替して外貨建て債券に投資するわけですから、投資する際の両替為替レートと金利や償還金を受け取る際の両替為替レートによっては、為替変動による利益や損失が発生する可能性があるので注意が必要です。

為替変動と上手につきあう方法

為替レートは、各国の経済・金利・政治などの情勢や、世界のお金の動きなど、複雑な要因が重なり合って日々刻々と変化します。トヨタなど自動車産業や電気・ガス会社などのように、製品や原材料の輸出入量の多い企業は、為替レートが業績に大きくかかわくるため為替の動きは一大関心事なのですが、大企業でさえ予想は一筋縄ではいかないようです。
そんな為替レートと上手に付き合う方法が「時間を味方につける」ことです。

図のように金利4%の債券を例にすると、為替レート100円で投資した場合、1年後では利息と元金を合わせて96.9円以下の為替になってしまうと為替損失が発生してしまいますが、5年後では5年間の利息がたまっている分、為替差損になる為替レートが下がり、86.25円まで損になりません。時間をかけることで、為替損失を受けにくくすることができるのです。

外貨建て債券に投資する際には、為替レートの変化に一喜一憂せず、時間をかけてじっくり待つことができる「急がない資金」で投資するようにしましょう。

【はじめてみよう!~債券vol.1~】債券ってなに?
【はじめてみよう!~債券vol.2~】格付ってなに?

東海東京証券の身近で便利な相談窓口

<一覧に戻る