めっきり寒くなってきました。日頃の企業訪問は、車を使うのでコートは持って出ません。車を降りるたび寒風が身に沁みます。「今晩はお鍋がいいなぁ・・・」ということで、今回はお鍋にぴったりの「土鍋」を探しに、萬古焼の産地三重県四日市市に行ってきました。

萬古焼の歴史

萬古焼きは江戸時代に桑名の商人・沼波弄山(ぬなみろうざん)が現在の三重郡
朝日町小向に窯を開いたのが始まりなのだそうです。
彼は自らの作品に永遠に残っていくようにと「萬古」または「萬古不易」の印を押しました。
これが「萬古焼」名前のいわれと伝えられています。

土鍋、急須で有名な「萬古焼」

土鍋、急須で有名な「萬古焼」は三重県四日市市が産地で、四日市市から菰野町にかけて、お店やギャラリー、窯元がたくさんあります。毎年、春と秋には近鉄四日市駅の隣の川原町駅近辺で「ばんこ祭り」が開催され、とても賑わうそうです。
今回は、お祭りには間に合わなかったので、近くのギャラリーをのぞいてきました。

まずは土鍋

たくさんの土鍋が所狭しと並んでいました。色、形、大きさ、いろいろなデザインの土鍋があり、料理によって使い分けたら楽しそう。「これはカキ鍋向きかな?」「これは味噌煮込み!」など、どうしても湯気の上がる鍋料理を想像しながら見てしまって、おもわずお腹が鳴りました。
土鍋は萬古焼を代表する商品で生産高は国内生産の約80%を占めるそうです。
近年は高度な技術を使った電磁調理器用のIH対応土鍋の開発も盛んです。
土鍋は金属の調理器具に比べ、熱した際に3~4倍の遠赤外線が放出され、その遠赤外線により料理が冷めにくく、乾燥することを防ぐため、料理はおいしくなるといわれています。土鍋で炊いたお米もおいしいですよね。

急須

急須も土鍋と並び萬古焼を代表する商品の一つで昭和54年には通商産業大臣から伝統的工芸品の指定を受けたそうです。
萬古急須は鉄分を多く含んだ土を使い、長時間焼きしめられることにより、お茶の渋み成分を吸着して味をまろやかにするため、萬古急須で淹れたお茶はおいしいといわれています。
こちらは土鍋とはうってかわって、落ち着いたオーソドックスなデザインが中心でした。なるほど確かに、温かいお茶で一息って時に、あまり派手なものではしっくりきませんね。

土鍋のつもりが急須に・・・

ほんとうはおいしいお鍋にぴったりの「土鍋」を買いに来たのですが、予算の都合で「急須」になってしまいました。いい土鍋はそこそこいいお値段なんですね。
この急須で一息入れながら、仕事一所懸命がんばって、今度こそ「土鍋」を買うぞ!
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