アメリカ大統領選でトランプ氏が勝利するという想定外の事態があり、お客様のところへ忙しく飛び回っていたこともあって、今年の紅葉狩りは出遅れてしまいました。
数多くの紅葉の名所が見ごろのピークを過ぎる中、養老公園はまだ大丈夫との情報を聞き、先週末、急いで行ってきました。

絶好の紅葉狩り日和

大垣インターチェンジを降り国道258号線から養老方面の県道に入ると、視界いっぱいに広がる田園風景が目に飛び込んできました。背景には養老山地、そして、雲ひとつない秋晴れの青空。どこか懐かしい、こころ落ち着く風景に、日頃溜まった疲れがスーと溶けていくようでした。
大自然が作り出す紅葉のアート

駐車場から、養老の滝までの徒歩30分の道のり、散策路の両脇から覆いかぶさるように色付く紅葉は、まるでアーケード。もみじ、カエデ、イチョウ、ドウダンツツジ、ヤマモミジなど、赤や黄色が絶妙に組み合わさって醸し出すグラディエーションは、大自然が作り出す壮大なアート作品ですね。
今年の秋は忙しかったけれど、なんとか紅葉狩りに来ることができて、本当に良かった。
養老の滝 マイナスイオンでリフレッシュ

歩くこと約30分、ようやく養老の滝に到着しました。養老の滝は落差32m滝幅4mの、日本の滝百選に数えられる名瀑です。水が滝つぼに落ちる「どどどど」という重低音とともに、清々しい空気が身体に沁みこみます。この清々しさの正体は「マイナスイオン」なのだそうです。「マイナスイオン」は疲労回復や精神安定などの効能があると言われており、滝の周りには、この「マイナスイオン」がとても豊富で、都市部に比べると数百倍あるとのことです。
身体いっぱいにマイナスイオンを浴びて、心も身体もリフレッシュしました。
養老の滝 豆知識
≪孝子伝説≫
昔、この地に源丞内(げんじょうない)という貧しい若者がいました。丞内は、老父を家に残して山へ「まき」を拾いに行き、それを売ってなんとか生計を立てていましたが、老父の唯一の楽しみであるお酒を十分に買ってあげることができませんでした。
ある日、丞内は山の中の滝を見ながら、「あの水が酒であればさぞ父も喜ぶだろう」と考えたとき、足を滑らせ転んで気を失ってしまいました。ふと気づくとどこからか酒の匂いがし、岩間から酒が湧いているのを見つけました。丞内は喜んで、老父にその酒(不思議な水)を与えました。すると老父はすっかり元気になり若々しくなりました。
≪「養老」の由来≫
717年(霊亀3年)、時の天皇、元正帝(女帝)は、孝行息子、源丞内の話を聞きつけ、この地に行幸されました。元正帝はご自身もこの不思議な水を飲浴し、若返りを実感され、「老を養うめでたい美泉だ」と元号を「養老」に改めました。
このことから、この地を「養老」と呼ぶようになったとのことです。
☆来年2017年は「養老」改元の717年からちょうど1300年という記念の年で、養老町では様々なイベントが予定されています。ぜひ、出掛けてみましょう。
≪菊水泉≫
養老神社境内にある、元正帝が飲欲されたと言われる泉。ミネラル成分が豊富な名水で飲むこともできます。また、この名水を使ったお酒やサイダーなども買うことができます。
菊水泉は昭和60年に環境庁の名水百選にも選ばれました。
≪ひょうたん≫
孝子伝説の源丞内が、不思議な水を持ち帰るために使ったといわれるひょうたん。お土産もの屋さんには所狭しと飾られています。インテリアにも使えそうですね。
最後は温泉で締める

養老には温泉もあり、もう至れり尽くせり。
自然にいっぱい癒され、名水を身体に沁みこませ、最後は温泉でゆったり脱力。
伝説通り、これは若返りますね。
