ゴールデンウィーク後半、子供たちをつれて世界のトヨタを造り上げた創業者「豊田佐吉」記念館を訪れました。今となっては、トヨタと言えば愛知県ですが、その源流は佐吉氏の生家は静岡県(湖西市)にあります。

佐吉氏の銅像

世界のトヨタの始まりはこの場所です。毎晩遅くまで苦労して布を織るお母さんを見た佐吉が、「もっと楽をさせてあげたい」と考えたことが、豊田自動織機の発明に繋がりました。そうした気持ちは、現在のトヨタグループの「モノづくり、クルマつくりを通して豊かな社会づくりに貢献する」という理念と繋がっているんですね。

こんな感じで機を織っていたんでしょうか

明治23年佐吉は上野の大博覧会を訪れ海外から展示された様々な進んだ機械に触発され、家に戻ると裏山の納屋に閉じこもって発明に没頭したそうです。その年には「人力織機」を発明しお母さんに使ってもらい、「これは便利な機織機だね」と喜ばれたとの事です。

G型自動織機

更に発展させた織機がこのG型自織機です。この技術とビジネスで上げた収益が“トヨタの原点”です。ここではビデオで織機技術やその努力も学ぶことが出来ます。子供たちが興味深く見ていました。

子供たちも機織に挑戦

触発されたのか、子供たちは機織に挑戦です。簡単そうに見えますが、手と足の動かし方やタイミングがなかなか難しく、悪戦苦闘です。便利な時代に生まれ育った彼らは何を感じたのでしょうかね。
記念館には展望台もあり、天気が好ければ浜名湖や富士山を望めるそうです。残念ながらこの日は見ることは出来ませんでしたが…。物思いにふけっている?のは倅です。

豊田章一郎氏直筆記念碑

記念館を後にしようとした時、何となく見覚えのある「報恩創造」の字体が眼に入りました。現在豊田自動車の名誉会長をされている豊田章一郎氏の直筆記念碑でした。トヨタにはものづくりの源流だけでなく、社会・国に貢献しようとする愚直な姿勢も強く感じますね。

豊田佐吉物語

そう言えば、「豊田佐吉物語」にこんな逸話が載っていました。
佐吉が上野の大博覧会で海外の機械を食い入る様に観察していたため、係官に「他の人の邪魔になる。帰れ!」と注意されたそうです。
佐吉はこう答えました。「おまえも日本人だろう。日本人なら良く聞け。ここに並んでいる立派な機械は、みんな外国のものばかりではないか。お前はそれが悔しくないのか。私は悔しい。だから私は外国のものよりもっと優れたものをこしらえようと。ここに来て勉強しているのだ。それが悪いか!」
周りの人は「そうだ!この若者の言うとおりだ」と歓声を上げたそうです。
佐吉も「坂之上の雲」を見ていたんですね。

閑話休題:純米吟醸「佐吉の里」

皆さんは「佐吉の里」と言う日本酒をご存知ですか?
記念館の近くに酒造用「山田錦」の圃場があります。このお米を使って純米吟醸「佐吉の里」が作られています。ちゃんとトヨタにも了解を頂いて販売もしています。

純米大吟醸 夢、純米吟醸 巧、特別純米酒 尽 と三種類あります。商品名もまさしくトヨタ!

ご購入されたい方は、トヨタエンタープライズさんへどうぞ。052-551-8980です。

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